ベイスターズの打順を考える ~打順変遷と三浦監督の意図について~

考えるシリーズ

こんにちは!三浦ベイ輔です。

本日は度々物議を醸す「打順」について考えてみたいと思います。

佐野の1番抜擢、度々繰り返す宮崎の打順変更、最近の日替わり2番。
何かと議論の対象となる三浦采配における「打順」ですが、今シーズン三浦ベイスターズでは3回ほど大きな打順の組み換えが発生しました。

何故そのタイミングで打順を組み替えたのか。
その打順にはどのような意図があったのか。

ここまでの三浦ベイスターズを振り返りながら、考察してみたいと思います。

なお、この考察はあくまでも私の”想像”でありますので、「こういう見方もあるんだ~」くらいで楽しんでもらえればと思います。

開幕 ~セイバー打順~

WBCの余韻が冷めやら中迎えた、2023年シーズン。

初戦こそ対青柳の特殊オーダーでしたが、開幕カードで組まれていたオーダーはこちらです。

1.佐野
2.宮崎
3.楠本or大田
4.牧
5.ソト
6.桑原
7.捕手
8.京田or林
9.投手

まさにセイバーメトリクスを意識した打順。個人的には大賛成だったのを覚えています。

セイバーメトリクス上最も重視される1.2.4番にOPSが高く、チームの核となる佐野選手、宮崎選手、牧選手を配置。次点で重要になる3.5番には長打が見込めるソト選手や楠本選手、大田選手を配置。出塁能力の高く長打も打てる佐野選手と宮崎選手が上位にいるのは相手チーム的には脅威であったかと思います。

実際に佐野選手、宮崎選手は開幕カードで3割以上をマーク。この打順での新生ベイスターズを楽しみにしていましたが、この宮崎2番構想はあえなく開幕わずか5試合で崩れ去ります。

理由はおそらく…

”クリーンナップの不振”

でしょう。

開幕3試合終了時点
大田 .000
楠本 .000
牧 .077
ソト .182

3番に入っていた大田選手、楠本選手にはヒットが出ず、牧選手もヒットは1本のみ、ソト選手もヒット2本のみと苦しむ開幕となりました。
どうせ打つだろうとドンと構えることも出来たかと思いますが、牧選手に限らずWBC出場選手に疲れが見えていた時期。牧選手の状態が上がってくるのは少し時間が掛かると踏んだのでしょう。

開幕6試合目で打順を組み替えます。

宮崎、2番から3番へ

佐野選手と宮崎選手は開幕3試合で3割を超える打率をマークしていましたが、クリーンナップは不振。
そこで組まれた打順はこちらです。

1.佐野
2.京田(林)
3.宮崎
4.牧
5.ソト
6.桑原
7.関根
8.捕手
9.投手

佐野選手と宮崎選手の間に繋ぎタイプの京田選手(林選手)を配置。いわゆる”オールドスタイルの打順”に組み替えました。佐野選手と宮崎選手の間を空けることで佐野選手を宮崎選手が返せる打順に変更。調子が上がるのに時間がかかるであろうクリーンナップを宮崎選手がカバーする形としました。

その打順がハマったかどうかは定かではありませんが、実際にベイスターズはここから連勝街道を歩み、首位へ躍り出ます。

4月終了時点の牧選手の打率は.235、ソト選手の打率は.163。この2人の調子が上がってきてはいませんでしたが、3番を打つ宮崎選手が.459、後を打つ桑原選手や関根選手が打率3割を超える好調をキープし、牧、ソトの不調をカバー。
投手陣の奮闘ありきの連勝ではありますが、打順が機能する場面も見受けられました。

しかしこの打順も5月中旬には終焉を迎えます。

5月上旬からチームは調子を落とし、阪神との首位攻防戦で3連敗。首位陥落。
ここで課題になっていたのは、1.2番でした。1番の佐野選手は出塁こそは一定の水準を満たしており、最低限の役割は果たしていたものの、打率は.250前後と本調子とは程遠い状態。2番を任されていた京田選手も調子を落としていました。2番ソト選手も数試合試し、ソト選手自身は一定の結果を残したものの、チームの勝利には繋がらず。

そこで三浦監督はある選手を抜擢します。

関根、2番抜擢

ここで下位打線で当時.342と素晴らしい打率を残していた関根選手を5月17日の広島戦で2番に抜擢します。

1.佐野
2.関根
3.宮崎
4.牧
5.ソト
6.桑原
7.捕手
8.京田
9.投手

開幕からの好調をキープしていた宮崎選手や調子を上げてきた牧選手の前に絶好調の関根選手を配置。

これが功を奏し、ベイスターズはこの日から引き分けを挟んで4連勝。関根選手はこの間打率.476と打ちまくります。
この間、勝てていたのは関根選手がしっかりと好調をキープしていたことが大きく、打線も繋がりを見せていました。実際に私もこの打順が今年のベイスターズの完成形だと考えていました。

その後交流戦に入り、ある程度勝ててはいるものの、中々首位阪神との差は縮まらず。
関根選手や宮崎選手は一時期と比べると少し調子を落としており、佐野選手の状態も思ったよりも上がって来ない状況でした。

さらにそのタイミングで桑原選手が離脱。

そこで交流戦ソフトバンク戦からいくつかの打順を試したうえで、オリックス戦以降現在の打順にいきつきます。

1番関根、3番佐野、5番宮崎

オリックス戦以降から現在まで採用しているのは以下のような打順です。

1.関根
2.外野手日替わり
3.佐野
4.牧
5.宮崎
6.ソト
7.捕手
8.京田
9.投手

佐野1番を解除し、3番に配置。関根をトップバッターに抜擢し、宮崎を5番に。

チーム1のOPSを誇る宮崎選手を5番にしていますし、セイバー上重要とされている2番を軽視しているようにも見えますので議論の対象にはなるでしょう。
実際に私も「なんで?」が第一印象でした。


もちろん打順効率としては決して良いとは言えないと思いますが、色々と考えたのちに三浦監督は「打順効率」よりも「選手の好きなスタイルで打たせる」ことを優先したのではないかという考えに行きつきました。

P/PA(1打席あたりの被投球数)
関根:3.37(リーグ最少)
佐野:3.55
宮崎:3.68

上記データは1打席あたりの被投球数です。1打席あたりで相手投手投げさせた球数は、関根選手がリーグで一番少なく、佐野選手はリーグで下から4番目、宮崎選手は下から6番目です。
つまりこの3人はリーグ屈指の「早打ち選手」であると言えると思います。

現在の打順はこの3人を”連続で打席に立たせないこと”を意図しているのではないでしょうか?
この3人が「前の打者が早打ちしたから待球する」ことを防ぐために1.3.5と打順を分散しているのではないでしょうか?

2球目までの打率
関根:.333
佐野:.343
宮崎:.517

実際にこの3選手は単に早打ちをしているわけではなく、「早いカウントから仕掛けることを得意としている」選手たちです。
この3人それぞれが得意な形でアプローチすることを目的とした打順と考えれば、2番が日替わり枠となっていることも納得ができてくるのではないのでしょうか。

この打順が組まれた少し前に、田中将大、有原、東浜とカットやツーシームを操り、打たせて取るピッチングをする投手陣に軒並み苦戦を強いられたことも、上記のような打順にする背景になったとも考えられます。

そこで疑問として生じるのは、佐野選手5番、宮崎選手3番で良いのでは?という部分です。

好みの問題もあるかと思いますが、個人的には三浦監督は3番と5番の優先度はそれほど大きく変わらないという考え方をお持ちなんだと思います。開幕時のオーダーが3番日替わり打線だっとことを鑑みても、それほど3番を強く重視する監督ではないことも何となく想像はできます。

実際に3番打者に関しては5番より当然打順の回りはいいものの、
①二死ランナー無しの打席が多い
②先頭打者で回ってくる可能性が少ない
という点からセイバー的にはそれほど優先度は高くないとの考え方もあります。

それであれば5番に宮崎選手を配置し、宮崎選手の足の負担を軽減した上で、牧選手が勝負してもらいやすい打線を組むことも”有り”ではないでしょうか。

そして何よりもこの打順が機能してあの佐々木朗希選手を打ち崩し、悲願の”交流戦優勝”を掴み取ってますからね。

最後に

いかがだったでしょうか?

あくまでも私の”想像”に過ぎませんが、考えようによっては納得が出来る部分もあるのではないでしょうか?

ただ以前佐野選手の記事でも触れましたが、打順なんてよほど変な打順を組まない限りは年間通して4.5点しか得点期待値は変わらず、チームの成績に大きな影響は及ぼさないものです。

よく「○○マジック」なんて表現がされますが、打順は魔法ではありません。
あくまでも野球を楽しむ一つのちょっとした要素として、「この打順が好き」くらいのテンションで楽しんでいきましょう。

ただ一つ言えるのは三浦監督は打順の組み換えに関しては“柔軟な監督”であるということです。
実際にチームの状態が悪い時には打順を変更しますし、色んな打順を試しているようにも見えます。
チームの状態に応じて手を打つ姿勢が見えることは、ファンとしては頼もしいですよね。

そして上記にような大きな打順変更後、各5試合の戦績は11勝3敗1分で勝率.785。

あれ?もしかして三浦マジック?

※データは2023/6/24次点
※DELTA様、データで楽しむプロ野球様よりデータ引用

コメント

  1. 番長 より:

    太田✖️
    大田○

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